勉強をする。
これに終わりはないのかもしれません。
生きている限り、何かを常に学び続ける姿勢こそが大切なのだと思いますが、勉強が得意で仕方がない、勉強が楽しくて仕方がないという人は、そう多くはないと思います。
どこかで勉強となると息が詰まるような切り詰めた日々を送るイメージがあって、あのような日々を送りたくはないな・・・と思う自分が居たりするのではないでしょうか?
だからといって勉強をしないわけにもいかないし…あーあ、ちょっと面倒だな・・・なんて思っている僕やあなたに特効薬として効果があるかもしれないのが「ずるい勉強法」という本です。
著者は偏差値30から大学で勉強に目覚め超難関試験の司法試験を一発合格したという、下剋上的に勉強で成り上がった方で、そんな著者が実践している勉強法がまとめられている本です。
そんな凄い人なら、きっと睡眠時間を削って・・・みたいな鬼のような事を書いているのでは?と思われるかもしれませんが、むしろ正反対です。
いかに楽して勉強をして結果を出すのかに焦点が当てられています。
そうじゃないと続かないし、時間がない社会人には不可能だからです。
つまり、時間がなかなか取れないあなたでも、楽に人生をランクアップさせてくれる勉強法が書かれているのです。
さっそくその内容を実践してみました。
本の内容を踏まえて、その感想を書かせていただきますので、よければお付き合いください。
ずるい勉強法について
概要
放送年月日 | 2016年11月18日 |
著者 | 佐藤大和 |
著者 佐藤大和について
レイ法律事務所代表弁護士(東京弁護士会所属)
1983年生まれ。宮城県石巻市出身。高校時代、模試では偏差値30のダントツビリで落ちこぼれ。大学生になってから勉強に目覚め、2009年の司法試験に1回目で合格(民事系科目は上位5%以内で合格)。11年、弁護士となり、大手法律事務所を経て、14年4月、レイ法律事務所を設立し、経営者弁護士として、2016年1月には国内の法律事務所でTOP5%以内の事務所規模に成長させる。
TBS「あさチャン! 」、フジテレビ「バイキング」のコメンテーターのほか、NHK Eテレ「Rの法則」などに出演。フジテレビ「リーガルハイ」、テレビ朝日「グッドパートナー 無敵の弁護士」、日本テレビ「ヒガンバナ〜警視庁捜査七課〜」など数多くの人気ドラマの法的監修も手掛ける。
15年9月には『ずるい暗記術 偏差値30から司法試験に一発合格できた勉強法』(ダイヤモンド社)を出版し、ニューヨークタイムズ、スウェーデンの新聞社など海外からも取材も受けるマルチ弁護士として活躍中。
本の内容
一生しなくてはならない勉強だからラクしたい!ムダな努力をしないで効率的に結果を出す攻略法が満載!10年かかって手に入れられるノウハウを1分で得る!超加速度的に成長するためのいちばんシンプルな方法。
従来の一般的な勉強法
一般的には、次のような勉強法が効果があるとされています。
時間帯に合わせた勉強法
勉強をするという行為は、脳に知識を入れ、その知識を取り出すという行為を指します。
それを繰り返すことが大切だとされていますが、脳は時間帯によってどのような勉強を得意とするのかということがわかってきており、また、記憶として定着させる上で効果的な時間配分というものもわかってきています。
それらを逆算して勉強スケジュールを設計する勉強法です。
手法の工夫
勉強をどのように実践するのかという、手法の工夫によって効率化を図るのも学習法の要点とされています。
例えば、英単語を記憶したり、英文に慣れるためには、それらを音読するほうが効果的だとされています。
このような、手法そのものに工夫して勉強の効率アップを図るという方法があります。
習慣化
勉強において重視されているのは復習です。
反復することで記憶に定着し、いつでもそれを呼び出せるようになります。
復習こそが勉強の肝とする方は多くいらっしゃいますが、復習を難なくこなせるようになるには、勉強することそのものを習慣化できるか否かがカギを握ります。
そのため、勉強の習慣化を成功させることも要点の1つです。
ずるい勉強法の要点
一般的な学習方法をシッカリと自分のモノにしてしまえば学習を成功させることは簡単なのかもしれませんが、それでは時間がかかりすぎる。
そんな考え方が根底にあるのが「ずるい勉強法」の著者さんの考え方です。
勉強すべきポイントだけをさっさと学んで自分のモノにして結果を出す。
結果がでれば、また、勉強すべきポイントだけさっさと学んで自分のモノにして結果を出す。
このサイクルを高速で回転させることこそが人生では大切だし、そのためには効率のいい学習法をマスターしておくことが不可欠である。では、その効率のいい学習法とは…というのが本に書かれています。
その内容を一部紹介しますと、こんな感じです。
とことん成功者や成功事例の真似をする
学習の基本は「真似」をする事にあります。
”学ぶ”とは”真似ぶ”という言葉から来ているとも言われていますが、著者も学習とは成功事例や正しい考え方を”マネする”ことだと定義しています。
とことん成功者や成功事例を真似る。
それが結果に繋がっていくという考え方です。
では、そのお手本とすべき成功者や成功事例を手に入れるにはどうすればいいのでしょうか?
本から知識を得る
最も手軽に、そして簡単に成功事例とノウハウを得ることができるのが”書籍”です。
本には成功者と呼ばれる方の成功できた理由やノウハウが書かれていたり、学者さんが研究に重ねた結果わかった理論がまとめられていたりします。
それらを愚直にマネる。
背景とか、根拠とかは無視して、その手法をシンプルに真似る。
真似をしてみれば自ずと何らかの結果が出るので、いい結果なら続ける、悪い結果なら捨てるという判断をして、次の本に取り掛かるというサイクルを高速回転させることで、どんどん自分を成長させていくという考え方です。
結果を出している人から得る
本に書かれている内容は良質なものが多い反面、鮮度という点ではどうしても疑問が残りつ続けます。
名著と呼ばれるものは時代を超えて普遍的な内容であることが多いですが、成功事例を扱うような本は時代と合わない可能性もあります。
本の持つそれらの弱点を補いつつ、本と同様の効果が期待できるのが”結果を出している人から直接学ぶ”という方法です。
結果を出している人は、何をどうやっているのか。
その方法論を直接学び、それを直ぐに取り入れる。
最新のノウハウを吸収でき、時代遅れということもなく、それを知っている人がまだ少ないとなれば、大きな成果を手に入れることができます。
結果重視
成果を出すために何かを学ぶ上で非常に重要なのが優先順位です。
学習するとなると、理論や背景などを丁寧に…と思うものですが、大切なのはそこじゃありません。
結果に繋がる手法を学ぶことです。
とにかく、結果を出すことが何よりも大切なのだという意識を持って、今すぐに必要のない部分には時間をかけすぎないことと割り切っているのが「ずるい勉強法」の特徴です。
理論や背景が不要だというわけではありません。
結果を出して、時間に余裕が生まれ、背景や理論が必要だと思った時に学べばいいという割り切りましょうという考え方です。
逆に言えば、結果に繋がらない手法の理論や背景を学ぶ時間は無駄でしかありません。
その無駄を省くためには、まず、その手法が結果に繋がるのかどうかを試して確かめてみるしかありません。
だから、まずは手法を真似る。
結果が出れば理論は背景も学んでみる、結果が出ないなら理論や背景を学ばなくていい。
そうすることで、本当に役立つ手法と理論だけを自分の中に蓄えていくことができるという考え方です。
やり方へのこだわりは捨てる
結果を出す人と出さない人の違いは、”やり方への固執”にある。
結果を出す人は結果が出るやり方を直ぐに取り入れるが、結果がでない人は間違ったやり方に固執する。
結果を出す人になるには、やり方に対して柔軟性を持つことが重要。
意欲を高めて持続させる
学習を続けるには、意欲を継続させることがとても大切になってきます。
勉強が楽しい!この勉強が良い結果に繋がると、未来はきっとこうなる。
そんなワクワク感を抱きながら勉強ができれば、勉強を継続できるし、おのずと結果もついてきます。
しかし、そういつもうまくいくわけでもありませんし、なかなか勉強の効果を実感できずにイライラすることもあり、その延長で勉強習慣を捨てる人も居るかと思います。
そのため、意欲を上手に高めて持続させることも学習ではとても大切なのですが、そのあたりの細かいポイントは「ずるい勉強法―――エリートを出し抜くたった1つの方法」をご覧ください。
ずるい勉強法を実践して見る
ずるい勉強法を実践して、実際に自分に合うのかどうかを試してみました。
厳密には、「ずるい勉強法」と「ずるい暗記術」という同じ著者の本を、次のような事を意識して実践してみました。
1回30分の通読×3日
1日30分、はじめから終わりまでを流し読みするという方法を3日連続で試してみて、どの程度自分の記憶に残っているのかを試してみることにしました。
通読ですから、内容を深く理解するということはどうしてもおろそかになります。
しかし、大切なのは結果を手に入れることであり、その結果に繋がる手法を真似ることが大切だというのが、「ずるい勉強法」で書かれている内容です。
まずはそれが自分に合うやり方、結果に繋がるやり方なのかを試してみて、合うと分かってから理論を理解しても決して手遅れではないという考え方に従って、通読して、ノウハウ部分を吸収することに重点を置きました。
アウトプットする
インプットした内容をアウトプットしてこそ意味も価値もあります。
アウトプットできないのは記憶できていないことと同意ですから、アウトプットできるようになっていることというのを1つの目安としました。
そして、そのアウトプットの場所としてこのブログの記事を選びました。
たった3回の通読でどの程度、その本の内容について書くことができるのか。
シッカリと意味のある構成で記事を書くことができるのかという目安を設けてこのブログ記事を書いていますが、今のところかけているという印象は持てています。
つまり、学習した内容がシッカリと身に付き始めているとみなしていいと思っています。
ずるい勉強法を実践してみてわかったこと
「ずるい勉強法」を実際に自分自身で実践してみて、次のような事を今体感しています。
復習が超重要
「ずるい暗記術」でも書かれていたことであり、「ずるい勉強法」でもシッカリと触れられていますが、暗記を効率化するためには復習こそが大切であるとされています。
それを超実感しています。
今までは本は一度読めばOKぐらいの気持ちでいたのですが、実際その読み方では本の内容をほとんど覚えていませんでした。内容を覚えていませんから、実践することもできませんし、実践しませんから結果は変わりません。
そういった悪循環が起きていたのですが、その悪循環の元となっているのが復習の有無だったと感じています。
これは大きな収穫です。
即実践が大切
実践は早ければ早いほうが良いとも感じています。
経験上、本を読んですぐに取り入れなかったものを後日取り入れることは先ずありません。後日やろうと思ったことは、その後日が来ることはありません。
即実行することこそが大切です。
思えば、以前の自分は実行するためには背景や知識を正しく理解してから・・・と思っていて、そこに時間をかけたり、理解することを条件に設定しているために実践せずに終わるケースが本当に多くありました。
先ずやってみて、変化を見る。
変化があれば続けて、なければ辞める。
こういう割り切り方が下手くそだったな…と実感しています。
そんなわけで
「ずるい勉強法」を試してみて思ったことや分かったことを書かせていただきました。
この中に書かれている、実績を出している人に直接会って、直接聞き出すという方法はまだできずにいますが、機会があれば実践して見たいと思います。
いずれにしても、学んだことを即実践するということをベースであり、それを実現するには、効率よくどんどんと貪欲に学んだことを真似ていく姿勢にあるという、学習の方法論よりもスタンスのほうが重要なのかな…ということを実感する一冊でした。
学習するという行為そのものは、社会人になってからも継続しますし、むしろ社会人になってからのほうが重要かもしれません。
勉強しないままで日々を過ごしていたら、知らないうちに自分の持つスキルや知識が時代遅れになっているなんてことはよくある話です。
逆に、日々コツコツと勉強を重ねたことで、自分の望む仕事に就けた、想像以上の収入を手にすることができたという人も現実にはたくさんいます。
もしあなたが、できれば後者の人生を歩みたいと思われているのなら、チラッと目を通してみても十分に価値がある本だと思いますよ。