某フードデリバリー配達員の備忘録

中年男性フーデリドライバーの独り言兼メモ

ウーバーイーツ配達員は稼げる?稼げない?に現役配達員がお答えします

ウーバーイーツ配達員は儲かる?稼げる?

そんな質問をいただくことがあります。

儲かる・稼げるの基準によりますが、一人が生きていく程度の額を稼ぐことが可能か?という意味での稼げるの?儲かるの?という事なら、答えは超簡単です。

その程度は稼げます。

 

ただ注釈が付きます。

これからも安定して稼げるのか?というと非常に判断が難しいところで、僕の意見としては将来的には非常に暗いと思っています。

実際に、今どんどん稼げない状況・環境が揃いつつあります。

もしこの仕事をこれから選ぼうとしているのであれば、3年以上続けていて、10,000件以上配達した僕の経験と感覚からすると、やめたほうがいいと言わざるを得ません。

ウーバーイーツ配達員はどの程度稼げる?

厚生労働省が運営する仕事情報サイトjobtagというサイトがあります。

色々な業種の仕事情報や平均年収が掲載されいているサイトなのですが、こちらによりますと、フードデリバリー配達員の平均年収は360万円(約月31.6万円)となっています。

生活するだけなら十分な金額ではないでしょうか?

平成30年の国税庁調査の個人事業主の収入の平均(417万円)よりやや少ない額ですから贅沢をしなければ十分に生活できる金額です。

フードデリバリーの配達員は稼げるのか?という問いに対して、大金持ちになるほど稼げはしないけど生活するだけに十分な金額はウーバーイーツの配達員なども稼げますということになります。

ウーバーイーツ配達員を時給換算するとどの程度?

よく聞かれる「時給はいくら?」との質問は実はとてもとても難しい質問なのです。

なぜなら”時給の仕事ではないから”です。

1件当たりの配達の完了ごとに報酬が発生するというのが、ウーバーイーツの報酬形態なのです。

しかも1件当たりの報酬額はバラバラです。 地域性や時期、時間帯によって報酬額が変わってくるのです。

そういった個人差が出やすい部分がありますが、そういったことを除けて一般的な数値をして書かせていただきます。

時給換算

では実際に時給換算をするといくらなのか? 僕の約3年の稼働をもとに計算すると、時給換算で約1,200円前後です。

運動神経がなく、特別に頭がいいわけでもない人でも、コツコツ真面目に配達できる人なら、これぐらいの数字には到達します。

実際、他のUber Eats 配達員の方の時給換算の下記の記事を見ても、だいたい同じぐらいの金額になっています。

ウーバーイーツ配達員はこれからも稼げる?には「はい」と言えない理由

ウーバーイーツの配達員の仕事がこれからも稼げるのか?と問われると「はい」と答えたい気持ちはあっても、そう答えることは難しいのが現実です。

それは次のような理由があるためです。

配達員の数が増えてきている

配達員の頭数がそのままフードデリバリー企業の売上を左右しますから、配達員の確保はフードデリバリー企業の至上命題でもあります。

どれだけ配達員を確保しても十分だとは言えませんから、常に配達員の募集をかけています。

その結果、配達員の頭数が増えることはフードデリバリー企業にはありがたい事ではありますが、案件に対する配達員数が増えると1人あたりの案件数が減ることになりますから、こなせる配達件数が減り、結果的に実入りが減ることになります。

企業が収益化段階に移行しつつある

各フードデリバリー企業が配達員に高額報酬を支払い、利用者をクーポンをばらまいていたのは市場に参入して普及させるためであります。つまり投資段階にありました。

この投資段階が終わり、今は収益化段階に移行しつつあります。

収益化段階とは、配達員の報酬を可能な限り削り、クーポンを最小限に抑えて黒字化を目指すというものです。そのため配達員の報酬が上がるということは考えにくい状況になりつつあります。

ロボット配送が視野に入ってきている

長期的に見て一番大きなインパクトはロボット配送です。

ドローンやフードデリバリーロボットによって食品を配送するための環境が徐々に整っており、アメリカのマイアミ州では公道をフードデリバリーロボットが配送しており、全世界展開も視野に入っています。

急激に普及するかどうかはわかりませんが、コスト面で人間より安く、疲れ知らずで、管理もしやすいロボット配送に遅かれ早かれ置き換わります。

その未来が見えている業界ですから、先行きが暗いとしか言えません。

そんなわけで

フードデリバリーサービスという業界や会社はこれからも残り続けると思います。

ただ、フードデリバリー配達員という仕事がこれからも残り続けるのか?となると、そこは微妙です。長期的には失くなっている可能性が高い仕事です。

本業としてやるにしても、副業としてやるにしても、それはご本人の自由ですから僕からとやかく言うべきことではないとは思いますが、僕としては長く腰を据えてやる仕事として選ぶことはオススメしません。

でも、短期的にやるつもりで始めるぶんには特に何も言うことはありません。

僕にとってはお金の面よりメンタル的な健康を取り戻せたことと感じる仕事ですから、今の仕事が嫌になっている方にはとてもオススメです。

リフレッシュしてリスタートするには最高の仕事だと思いますよ。