バズ体験が教えてくれた。壊れたままのネットをどう修復するか
インターネット
2025.10.07
要約
| 観点 |
内容 |
| 誰に |
SNSで声を上げる高校生~若い世代、とくにオンラインで活動する10代・20代の女性やジェンダーマイノリティ。政治や社会課題について発信したいが、炎上や攻撃が怖い人たち。 |
| 課題・テーマ |
バズる事で一気に「公の場」に放り出される一方で、アルゴリズムが憎悪やハラスメントを拡散し、当事者の安全や尊厳が守られていないという問題。既存のSNSに依存せず、尊重とプライバシーを前提にした「別のインターネット」を自分たちで設計し直す試み。 |
要点
| 時間 |
要点 |
| 00:04-02:40 |
10代で避妊の公的支援を守るために上院議員に公開で問いただし、その動画が全米規模でバズる。だが数年後、見知らぬ他人の投稿をきっかけにサイバーモブが発生し、容姿やアイデンティティを攻撃され、安全への不安と孤立を味わう。 |
| 02:45-04:24 |
公式のプラットフォームはヘイトを止めてくれない一方、当事者である若い女性たちは、パスワードを預かり誹謗中傷を先に消すなど、互いを支える「デジタルなシスターフッド」の実践を積み重ねてきた。そこから「権利・プライバシー・安全を設計段階から尊重すべきだ」という問題提起が生まれる。 |
| 05:03-09:52 |
AO3やLore、Sunroom、Diemといった女性主導のサービスが、非営利運営やボランティア、女性の視点でのモデレーション、匿名検索や利用者への還元などを組み込み、「尊重・コントロール・オーナーシップ」を中心にした新しいネットの設計図を提示する。ニュースの多くがSNS経由になる時代に、この「ガールインターネット」の価値を全世代に広げようと呼びかける。 |
チェックポイント
| 区分 |
内容 |
| 用語 |
「アルゴリズム」…投稿を誰にどれくらい見せるかを自動で決める仕組み。運営の利益を優先すると、怒りや攻撃的な投稿が拡散されやすくなる。「ガールインターネット」…女性や少女たちが中心になり、連帯と安全を重視して設計・運営するオンライン空間の総称として話者が用いる言葉。 |
| 定量情報 |
1つの攻撃的投稿が数日で数十万インプレッション、約6万いいね、4千リツイート、600リプライに膨らみ、個人の生活を一変させる拡散力を持つ事が示される。また、Diemは2023年創業で利用者10万人超、ある大統領就任式後に検索が7倍に急増し、検索の4分の1がリプロダクティブヘルス関連だと説明される。 |
| 社会課題 |
30歳未満の大人の約4割がTikTokでニュースを得る時代に、SNSは事実上の「公共広場」となっているのに、そこが「憎悪で稼ぐ」ビジネスモデルに依存している点が問題視される。既存プラットフォームからBlueskyなどへの移住や、女性主導のサービス群の登場は、「公共性を持つインフラを誰がどの価値観で設計するか」という民主主義上の大きな論点を投げかけている。 |
動画概要
| 項目 |
内容 |
| 公式タイトル |
Going viral taught me the internet is broken – but fixable |
| 登壇者 |
Deja Foxx(デジャ・フォックス) |
| 公開日 |
2025年10月6日(TED Talks Daily エピソード公開日) |
| プラットフォーム |
TED Talks Daily(TED Audio Collective によるポッドキャスト/TEDトーク音源) |
| URL |
https://www.youtube.com/watch?v=yWj33Ud8iag |
バズ体験が教えてくれた。壊れたままのネットをどう修復するか
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